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練馬区の健康診断|クリニックの選び方と費用の目安がわかる

2026.09.01

「健康診断、どこで受ければいいんだろう」と迷ったら

会社から用紙を渡された。区からハガキが届いた。転職先に診断書を出すように言われた。──きっかけはさまざまですが、いざ受けようとすると「近くのクリニックでいいのかな」「費用はいくらかかるんだろう」と手が止まってしまう方は少なくありません。

健康診断でつまずきやすいのは、じつは検査そのものではなく「自分が受けるべきなのはどの健診なのか」がはっきりしないまま探し始めてしまうことです。ここを先に整理しておくと、練馬区内のクリニックを比べるときの物差しがはっきりして、電話で確認すべきことも見えてきます。

まずは次の3つを確認してみてください。

  • 誰から言われて受けるのか(勤務先/自治体・保険者/自分の希望/提出先の指定)
  • 結果を提出する相手がいるか(会社、学校、ビザ申請、入寮先など)
  • 指定の用紙や項目があるか(渡された用紙、必要な検査項目の一覧)

この3点が言えるようになっていれば、あとの手続きはぐっとスムーズになります。

健康診断の種類を、受ける立場から整理する

健康診断の種類を対象者と費用負担者で分けた比較図

「健康診断」とひとまとめに呼ばれていますが、根拠となる制度が違えば、対象者も費用の負担者も変わります。

種類 主な対象 費用の考え方
特定健康診査(特定健診) 医療保険に加入する40〜74歳の方(高齢者の医療の確保に関する法律にもとづき、加入している医療保険の保険者が実施) 保険者や自治体が費用を負担する仕組み。自己負担の有無は保険者ごとに異なる
自治体の健康診査・がん検診 お住まいの自治体が定める年齢・条件に当てはまる方 自治体が一部または全額を負担することが多い。内容は自治体ごとに異なる
会社の定期健康診断 常時使用する労働者(労働安全衛生法・労働安全衛生規則第44条により事業者に実施義務) 事業者が実施する健診。契約医療機関が指定されている場合がある
雇入時の健康診断 雇い入れの際の労働者(労働安全衛生規則第43条) 提出先の指定項目に合わせて受ける。自費となることが多い
自費の健康診断・診断書目的の健診 就職・進学・ビザ・資格など、提出のために必要な方 公的医療保険の対象外で自費。料金は医療機関ごとの設定

ここで押さえておきたいのは、健康診断は原則として公的医療保険の対象外という点です。病気の治療のための診察や検査は保険が使えますが、「症状がない状態で健康状態を確かめる」目的の検査は自費になります。区の健診や会社の健診で自己負担が少ないのは、保険が効いているからではなく、自治体や事業者が費用を負担しているからです。

なお、練馬区の健康診査やがん検診は、対象年齢・実施期間・受診券の届き方が年度によって変わります。金額や対象条件は、区から届いた案内や練馬区の公式案内で必ずご確認ください。ここで見た情報と手元の案内が違うときは、手元の案内が正しいと考えてくださいね。

「用紙がある健診」は、先に項目を見せるのが早道

会社や提出先から用紙を渡されている場合、クリニックに電話をする前に用紙の検査項目をひと通り眺めてみてください。胸部レントゲン、心電図、血液検査、視力・聴力といった項目のうち、どこまで対応できるかは医療機関によって差があります。「その用紙のとおりに受けられますか」と項目名を挙げて聞くと、行ってから困ることが減ります。

練馬区でクリニックを選ぶときの、5つの確認ポイント

健康診断を受けるクリニックを選ぶ5つの確認ポイントのチェックリスト

健康診断は、緊急性が高い受診ではありません。だからこそ「行きやすさ」で選んでよいものです。次の5つを目安にしてみてください。

1. 指定の項目に対応しているか

いちばん大切なのがここです。とくに雇入時健診や、胸部レントゲン・心電図を含む用紙は、対応の可否を先に確かめておきましょう。

2. 予約の取りやすさと待ち時間

完全予約制か、予約なしでも受けられるか。電話のほかにLINEやメール、ウェブから予約できるところもあります。仕事の合間に受けたい方は、予約手段の多さがそのまま通いやすさになります。

3. 平日以外に受けられるか

平日の日中に休みを取りにくい方にとって、土曜・日曜・祝日に対応しているかどうかは大きな差になります。健診の受付時間が診療時間より短く設定されていることもあるため、「何時までに行けばよいか」まで聞いておくと安心です。

4. 結果が出るまでの日数と受け取り方

提出期限がある方は、ここを外せません。血液検査の結果が出るまでには日数がかかりますし、診断書の作成にもさらに時間が必要です。「いつ提出するのか」を伝えたうえで、間に合うかを確認してください。

5. 通いやすさ(アクセス・駐車場・家族連れ)

駅から歩けるか、バス停が近いか、提携駐車場があるか。小さなお子さんを連れて行く可能性があるなら、キッズスペースの有無も現実的な判断材料になります。同じ場所で家族の風邪や予防接種にも対応できると、その後の受診がぐんと楽になります。受診先の選び方全般については練馬のクリニック選び|土日祝も通える受診先の決め方がわかるもあわせてご覧ください。

費用は「何のための健診か」で決まります

費用を調べるときは、金額そのものより先に誰が払う健診なのかを確かめると迷いません。

  • 区の健診・特定健診 … 自治体や保険者が費用を負担する仕組み。自己負担の有無は案内に記載
  • 会社の定期健診 … 事業者が実施義務を負う健診。窓口での扱いは勤務先の契約による
  • 提出用の自費健診 … 全額自己負担。検査項目の数で金額が変わる
  • 診断書の作成料 … 健診費用とは別にかかるのが一般的。和文と英文で料金が異なることが多い

見落としがちなのが最後の診断書料です。健診の費用は聞いたけれど診断書代は聞いていなかった、というのはよくあること。留学やビザ申請などで英文の診断書が必要な方は、英文に対応しているか、料金はいくらか、作成に何日かかるかの3点をまとめて確認しておきましょう。料金は各院の料金表が正式なものですので、電話やウェブで事前にお尋ねください。

受ける前の準備と、当日の流れ

健康診断当日の流れと事前準備を示した図

準備といっても、難しいことはありません。

  • 食事:血液検査(とくに血糖・中性脂肪)がある場合、絶食の指示が出ることがあります。何時間前から何も食べないか、水やお茶は飲んでよいかは受診先の指示に従ってください
  • 服装:レントゲンや心電図がある日は、着脱しやすい服で。金具や刺繍のない下着だとスムーズです
  • 持ち物:健康保険証(またはマイナ保険証)、受診券や指定の用紙、お薬手帳、費用
  • お薬:ふだん飲んでいる薬を当日飲んでよいかは、自己判断せず事前に確認を

当日は、問診票の記入 → 身長・体重・血圧などの計測 → 検査 → 医師の診察、という流れが一般的です。問診票には、気になっていることを遠慮なく書いてください。「最近よく眠れない」「食欲が落ちている」といった一行が、数値だけでは見えない体調のヒントになります。

健康診断は、こころの調子を見直す機会にもなります

健康診断というと、血圧やコレステロールといった身体の数値のことだと思われがちです。けれど診察室でお話をうかがっていると、「疲れが抜けない」「朝どうしても起きられない」「食べられない日が続いている」といった声が、健診のついでにぽろりとこぼれることがよくあります。

こころと身体は、そんなにきれいに分かれてはいません。眠れない日が続けば血圧にも体重にも影響しますし、体調の不安が気持ちを重くすることもあります。だからこそ健診は、数値を確かめるだけでなく、ここ一年の自分の暮らしをふり返る機会として使っていただきたいのです。年に一度、家族ごと丸ごと見てもらえる場所があると、それだけで心強いものですね。

気になる症状があるときは、健診の場で「これは相談してよいことですか」と聞いてみてください。健診の枠では扱えない内容であっても、あらためて診察を受けるべきかどうかの見当はつきます。眠りの悩みが続いている方は寝つきが悪い・途中で目が覚める・早朝に目が覚めるときの受診目安、気持ちの落ち込みが気になる方はメンタルの症状チェック|結果の活かし方がわかるも参考になるかもしれません。

結果が返ってきたあとが、いちばん大事

健康診断は、受けた時点では半分です。「要精密検査」「要医療」と書かれていたら、そのまま置いておかずに受診してください。逆に「異常なし」でも、気になる症状が続いているなら遠慮なく相談してよいのです。健診はあくまでその日の断面であって、すべてを拾い切れるものではありません。

結果票は捨てずに保管しておくと、翌年以降の変化が見えるようになります。数値が基準内でも、去年より上がり続けているのか下がっているのか。その流れこそが、身体からのお便りです。おなかの症状など、健診とは別に気になることが出てきたときは腹痛で内科を受診する目安|大泉学園で迷ったときもご覧ください。

練馬区の健康診査は、どうすれば受けられますか
お住まいの自治体が行う健康診査は、対象となる年齢や条件に当てはまる方へ受診券や案内が送られる形が一般的です。対象年齢、実施期間、受けられる医療機関、自己負担の有無は年度によって変わりますので、手元に届いた案内や練馬区の公式案内で最新の内容をご確認ください。案内が見当たらない場合は、区の担当窓口に問い合わせると再発行や対象確認の方法を教えてもらえます。
健康診断に健康保険は使えますか
症状がない状態で健康状態を確かめる目的の健康診断は、原則として公的医療保険の対象外で、自費となります。自治体の健診や会社の定期健康診断で自己負担が少ないのは、保険が適用されているからではなく、自治体や事業者が費用を負担しているためです。なお、健診の結果を受けて必要になった精密検査や治療は、保険診療として扱われるのが一般的です。
会社から渡された用紙で健康診断を受けられますか
対応できるかどうかは、用紙に書かれた検査項目によって変わります。労働安全衛生規則第44条にもとづく定期健康診断では、胸部エックス線検査や心電図検査、血液検査などが含まれることがあり、実施できる項目は医療機関ごとに異なります。予約の電話をかける前に用紙の項目に目を通し、項目名を挙げて対応の可否を確認しておくと、行ってから受けられないという事態を避けられます。
健康診断の結果や診断書は、どのくらいで受け取れますか
血液検査などは外部の検査機関に出すため、結果が出るまでに数日かかるのが一般的で、そこから診断書を作成する時間も必要になります。提出期限が決まっている場合は、予約のときに「いつまでに提出したい」と伝えて、間に合うかどうかを確認してください。英文の診断書が必要な場合は、対応の可否、料金、作成にかかる日数の3点を先に確かめておくと安心です。
健康診断の前日や当日に気をつけることはありますか
血糖や中性脂肪を調べる血液検査がある場合、一定時間の絶食を求められることがあります。何時間前から食事を控えるか、水やお茶は飲んでよいかは受診先の指示に従ってください。ふだん飲んでいるお薬を当日服用してよいかどうかも、自己判断せず事前に確認しておくことが大切です。レントゲンや心電図がある日は、着脱しやすく金具のない服装だと検査がスムーズに進みます。

執筆

田中 良恵

ケルソンファミリークリニック院長

2003年 島根大学医学部卒業。東京女子医科大学病院での研修を経て、精神科・プライマリーケア・訪問診療の領域で臨床経験を積む。アメリカ テキサス州での事業経営を経験したのち帰国。東京武蔵野病院精神科を経て、2026年6月 ケルソンファミリークリニックを開院。精神保健指定医、日本医師会認定産業医。