「健康診断でHbA1cが高いと言われた」「のどが渇きやすくトイレが近い」「家族に糖尿病の人がいる」——糖尿病は気づかないうちに進行することが多く、自覚症状が出てからでは合併症が始まっていることも少なくありません。
軽度(早期)のうちに気づき、生活を整えていくことで、薬を最小限にしたり、合併症のリスクを大きく下げたりできる病気です。「まだ大丈夫」と先延ばしにせず、早めの対応が将来の健康を守ります。
ケルソンファミリークリニックは、心療内科と内科を併設した家族向けクリニック。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分です。土日祝日も診療し、オンライン診療にも対応しています。「病院に行くのは少し怖い」——その最初の一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか。
なお、当院では軽度〜落ち着いている方の糖尿病管理を行っています。インスリン治療が必要な重症例や、急性増悪のある方は、専門医療機関と連携してご紹介します。
生活習慣病について

生活習慣病とは、食事・運動・飲酒・喫煙・ストレスといった日々の生活習慣が発症や進行に関わる病気の総称です。代表的なものに、高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満症などがあります。
これらの病気は、単独でも血管にダメージを与えますが、複数重なるとリスクが相乗的に高まることが知られています。糖尿病は他の生活習慣病と並行して進みやすく、また併発したまま見過ごされがちです。
軽度のうちから対応するメリットは大きく、すい臓のインスリン分泌能力を保ちやすく、食事と運動だけ、あるいは少量の薬で管理できる可能性が高まります。一度進行してしまうと治療強化が必要になるため、早期介入が重要です。
糖尿病とは?
糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が高い状態が続く病気です。膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが弱まったり、量が不足したりすることで起こります。
糖尿病には主に2つのタイプがあります。
- 1型糖尿病:膵臓のインスリンを作る細胞が壊れて発症するタイプ。インスリン注射が必須
- 2型糖尿病:遺伝的な体質に加えて生活習慣が関わって発症するタイプ。日本の糖尿病の約95%を占める
このページでは、生活習慣に関わる 2型糖尿病 を中心にご説明します。
日本糖尿病学会の診断基準では、次のいずれかを満たすと糖尿病型と判定されます。
- HbA1c 6.5%以上(過去1〜2ヶ月の平均的な血糖の指標)
- 空腹時血糖 126mg/dL以上
- 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値 200mg/dL以上
- 随時血糖 200mg/dL以上
別の日に再検査で同様の値が確認されると、糖尿病と診断されます。HbA1c 6.0〜6.4%は「境界型」とされ、糖尿病予備群として注意が必要です。
血糖が高い状態が続くと、全身の細い血管・大きな血管が傷み、さまざまな合併症を引き起こします。早めに数値を整えていくことが、将来の合併症予防につながります。
ケルソンファミリークリニックでは、血液検査で現在の状態を確認したうえで、生活習慣・体重・他の生活習慣病も含めて総合的に診ていきます。
糖尿病の特徴と症状について

軽度〜中等度の糖尿病は、自覚症状がほとんどないことが大きな特徴です。健康診断で偶然見つかるケースが多く、症状が出てからでは合併症が始まっていることも少なくありません。
気づきのサインとなる症状
進行してから出やすい症状
- のどが渇きやすい
- 水分摂取量が増えた
- トイレの回数(特に夜間)が増えた
- 体重が急に減った
- 疲れやすい・倦怠感
- 食べてもすぐ空腹になる
- 傷の治りが遅い
- 手足のしびれ
- 視界がかすむ・見えにくくなった
これらの症状が出ているときは、すでに血糖値がかなり高くなっている可能性があります。
放置した場合の合併症
糖尿病の合併症は「3大合併症」+「大血管合併症」に分けられます。
- 糖尿病網膜症:失明の原因にもなる
- 糖尿病腎症:人工透析が必要になる原因の第1位
- 糖尿病神経障害:手足のしびれ・感覚異常・足のけが
- 動脈硬化系疾患:心筋梗塞・脳梗塞・閉塞性動脈硬化症
- 感染症のリスク増加:傷が治りにくい、肺炎などにかかりやすい
- 歯周病・骨粗しょう症・認知症などのリスクも上昇
こんな方は早めの受診を
- 健診で HbA1c 6.0%以上を指摘された
- 家族に糖尿病の方がいる
- 急に体重が減ったり、のどがよく渇くようになった
- 妊娠中や妊娠後に血糖の異常を指摘されたことがある
- 肥満・運動不足・睡眠不足が続いている
糖尿病の改善方法と治療について
糖尿病の治療は、食事療法・運動療法を土台に、必要に応じて薬物療法を組み合わせます。治療の目標は、HbA1c値を一定範囲に保ち、合併症を防ぐことです。
日本糖尿病学会は、合併症予防の目標として HbA1c 7.0%未満 を一つの目安としています(個人ごとに目標値は異なります)。
1. 食事療法
食事は治療の最も大きな柱です。
- 適正なエネルギー量:身長・活動量に応じた目安量を医師・管理栄養士と相談
- バランスの良い食事:主食・主菜・副菜を揃える
- 野菜から食べ始める:血糖の急上昇を抑える
- ゆっくりよく噛んで食べる:満腹中枢に届きやすく、食べすぎ防止に
- 食物繊維を増やす:野菜・きのこ・海藻・豆類
- 間食・ジュース・甘い飲み物を減らす:血糖の上下を緩やかに
- 食事時間を一定に:朝食抜きや夜遅い食事は血糖を乱します
2. 運動療法
運動は、インスリンの効きを良くし、血糖を下げる重要な治療です。
- 有酸素運動:ウォーキング・自転車・水泳など、30分以上を週3〜5回
- 筋力トレーニング:週2〜3回、軽い負荷から
- 食後30〜60分の軽い運動:食後血糖の急上昇を抑えるのに有効
- 関節痛や心臓の病気がある場合は、医師と相談して運動内容を決めましょう
3. 薬物療法
生活習慣の改善だけでは目標値に届かない場合、薬物療法が検討されます。
- メトホルミン:肝臓での糖の産生を抑える、インスリンの効きを良くする。多くの方の第一選択薬
- DPP-4阻害薬:食後血糖を抑える効果があり、低血糖を起こしにくい
- SGLT2阻害薬:尿に糖を排出させ、体重・心臓・腎臓の保護効果も期待される
- GLP-1受容体作動薬:食欲抑制・体重減少効果も。注射薬と内服薬がある
- インスリン製剤:膵臓の機能が低下している場合などに使用
医師が病態・合併症・他の薬との相性を見ながら選びます。
4. 合併症の管理と検査
定期的な検査で合併症の進行を早く察知することが大切です。
- 血液検査・尿検査:HbA1c・腎機能・尿アルブミン
- 眼科検査:年1回程度、糖尿病網膜症の有無を確認
- 足のチェック:傷・しびれの観察
- 血圧・脂質:他の生活習慣病もあわせて管理
5. 生活全般でのセルフケア
- 体重管理:3〜5%の体重減少でも血糖値は大きく改善することがあります
- 睡眠:睡眠不足はインスリンの効きを下げます
- 禁煙:喫煙は合併症を強く加速させます
- 節酒:過度な飲酒は血糖を乱します
- ストレス管理:強いストレスは血糖値を上げます
糖尿病は、軽度のうちから対応することで、将来の合併症を大きく予防できる病気です。健診で指摘された方、ご家族の糖尿病が気になる方、まずはお気軽にケルソンファミリークリニックまでご相談ください。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分。土日祝日も診療、オンライン診療にも対応しています。