HYPERTENSION

高血圧

2026.05.07

「健康診断で血圧が高いと言われた」「頭が重い・肩がこる気がする」「家族に高血圧の人がいる」——高血圧は日本人に非常に多い病気ですが、自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行していることが少なくありません。

高血圧を放置すると、脳卒中・心筋梗塞・腎臓病・認知症など重大な病気のリスクが高まります。一方で、早めに生活を整え、必要に応じて治療を受けることで、リスクを大きく減らすことができる病気です。

ケルソンファミリークリニックは、心療内科と内科を併設した家族向けクリニック。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分です。土日祝日も診療し、オンライン診療にも対応しています。「病院に行くのは少し怖い」——その最初の一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか。

生活習慣病について

生活習慣病とは、食事・運動・飲酒・喫煙・ストレスといった日々の生活習慣が発症や進行に関わる病気の総称です。代表的なものに、高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・肥満症などがあります。

生活習慣病は一度発症しても、生活の見直しと必要に応じた治療で、良好な状態を長く保つことができます。重要なのは、症状が出てから動くのではなく、検診結果で異常が見つかった段階から対応を始めることです。

日本では成人の約3人に1人が高血圧をもつと推計されています。高血圧は「気づかないうちに進行するサイレントキラー」と呼ばれ、自覚症状がないまま血管にダメージが蓄積するのが特徴です。健康診断で指摘されたら、そのままにせず、早めのご相談をおすすめします。

高血圧とは?

高血圧とは、安静にした状態で測った血圧が継続的に高い状態を指します。日本高血圧学会のガイドラインでは、診察室で測定した血圧が収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。家庭で測定した場合は135/85mmHg以上が基準となり、近年は家庭血圧の値が優先されます。

血圧が高い状態が続くと、血管の内側の壁が傷みやすくなり、動脈硬化が進みます。動脈硬化が進むと、脳の血管が詰まる・破れる(脳梗塞・脳出血)、心臓の血管が詰まる(心筋梗塞)、腎臓の機能が落ちる(慢性腎臓病)など、命に関わる病気につながります。

高血圧の原因は大きく2つに分けられます。本態性高血圧は、遺伝的な体質に加えて、塩分の多い食事・運動不足・肥満・飲酒・喫煙・ストレスなどの生活習慣が関係して起こり、高血圧の約9割を占めます。二次性高血圧は、腎臓病・ホルモン異常・睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因で起こるタイプで、治療すれば改善します。

ケルソンファミリークリニックでは、診察と採血・尿検査などを組み合わせて、原因となる背景を丁寧に確認していきます。

高血圧の特徴と症状について

高血圧は、多くの場合はっきりした自覚症状がないのが最大の特徴です。健康診断や家庭での血圧測定で偶然見つかるケースが多く、症状が出るときには既に血管に負担がかかっていることも少なくありません。

気づきのサインとなる症状

自覚症状(あるいは他の病気と間違えやすい症状)

  • 頭が重い・頭痛
  • 肩こり・首のこり
  • めまい・ふらつき
  • 動悸・息切れ
  • 手足のしびれ
  • 顔のほてり
  • 鼻血が出やすい

これらは高血圧に特有の症状ではなく、他の原因でも起こります。そのため「症状がない=血圧は大丈夫」とは限りません。

放置した場合の合併症

  • 脳血管障害:脳梗塞・脳出血・くも膜下出血
  • 心臓病:心筋梗塞・狭心症・心不全
  • 腎臓病:慢性腎臓病・腎不全
  • 動脈の病気:大動脈解離・閉塞性動脈硬化症
  • 認知症:脳の小さな血管の障害が積み重なることで発症しやすくなる

これらのリスクは、血圧が高いほど、また高血圧の期間が長いほど上昇します。

こんな方は早めの受診を

  • 健康診断で血圧高めを指摘された
  • 家庭で測った血圧が135/85を超える日が続く
  • 家族に高血圧・脳卒中・心筋梗塞の方がいる
  • 塩分の多い食事が続いている
  • 睡眠中に大きないびき・呼吸停止がある
  • 強いストレスや睡眠不足が続いている

高血圧の改善方法と治療について

高血圧の治療は、生活習慣の改善を土台に、必要に応じて薬物療法を組み合わせます。血圧の程度や合併リスクによって、最初から薬を使う場合と、まずは生活習慣の見直しから始める場合があります。

1. 生活習慣の改善

多くの方にとって、治療の第一歩は生活の見直しです。

  • 減塩:1日6g未満を目標に。加工食品・外食・麺類の汁に注意
  • 適正体重の維持:BMI 25未満を目標に
  • 有酸素運動:ウォーキングなど30分以上、週3〜5回
  • 節酒:ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合までが目安
  • 禁煙:血管へのダメージを減らす最も効果的な対策の一つ
  • ストレス管理:睡眠時間の確保、リラックスできる時間を持つ

2. 薬物療法

生活習慣の改善だけでは目標血圧に届かない場合や、合併症のリスクが高い場合は、降圧薬が使われます。

  • カルシウム拮抗薬:血管を広げて血圧を下げる
  • ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)/ACE阻害薬:ホルモンの働きを抑えて血圧を下げる
  • 利尿薬:体の余分な水分・塩分を排出する
  • β遮断薬:心臓の拍動を整えて血圧を下げる

医師が年齢・合併症・他の服薬状況などに合わせて選びます。自己判断での中断は血圧の急上昇につながるため、必ず医師と相談してください。

3. 家庭での血圧測定

治療の効果を確認するには、家庭での血圧測定がとても重要です。

  • 朝(起床後1時間以内、排尿後、朝食前)に1回
  • 夜(就寝前)に1回
  • 1日2回の測定を続けて記録

医療機関での1回の測定より、家庭での毎日の記録のほうが、血圧の実態をよく反映します。

4. 合併症の管理

糖尿病・脂質異常症・慢性腎臓病・心臓病がある場合は、それらの治療と並行して血圧を管理します。これらは互いに影響し合うため、総合的な管理が必要です。

5. 生活全般でのセルフケア

  • 和食中心:魚・野菜・大豆製品を多めに
  • カリウム摂取:野菜・果物に含まれるカリウムは塩分排出を助けます(腎臓病の方は医師と相談)
  • 入浴:ぬるめのお湯にゆっくり。脱衣所・浴室の温度差に注意
  • 睡眠:毎日同じ時刻に寝起きし、6〜8時間確保
  • 体重管理:定期的に体重を測って記録する

高血圧は、早めの対応と継続的な管理で、健康寿命を大きく延ばせる病気です。健康診断で指摘された方、ご家族の高血圧が気になる方、まずはお気軽にケルソンファミリークリニックまでご相談ください。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分。土日祝日も診療、オンライン診療にも対応しています。

執筆

田中 良恵

ケルソンファミリークリニック院長

2003年 島根大学医学部卒業。東京女子医科大学病院での研修を経て、精神科・プライマリーケア・訪問診療の領域で臨床経験を積む。アメリカ テキサス州での事業経営を経験したのち帰国。東京武蔵野病院精神科を経て、2026年6月 ケルソンファミリークリニックを開院。精神保健指定医、日本医師会認定産業医。