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内科でめまいを相談するとき|3つの感じ方と受診の目安

2026.10.07

めまいは内科で診てもらえるのか

「ぐるぐる回る」「ふわふわする」「立ち上がった瞬間に目の前が暗くなる」。ひとことで“めまい”と言っても、感じ方は人それぞれです。そして、どこで診てもらえばよいのか迷いやすい症状でもあります。

結論からお伝えすると、めまいは内科で相談していただいて差し支えありません。めまいの背景には、血圧の変動、貧血、脱水、不整脈、血糖の乱れ、服用中のお薬の影響など、全身の状態がかかわっていることが少なくないからです。内科では、まずそうした全身の原因を確かめ、耳や脳が疑わしい場合には耳鼻咽喉科や脳神経内科へおつなぎする、という流れをとります。

「最初から正しい科を選ばなければ」と気負わなくて大丈夫です。どの科を受けるべきか見分けること自体が、実は診察の一部。迷ったときの入口として内科を使っていただく、という考え方で構いません。

まず分けたい、3つのめまいの感じ方

回転性・浮動性・立ちくらみの3つのめまいを比較した図

診察では必ずと言っていいほど「どんなふうに、めまいがしますか」と尋ねます。ご自身の感じ方を言葉にしておくと、原因をしぼり込む手がかりになります。大きく3つに分けて考えてみてください。

感じ方 よくある表現 背景として考えやすいもの
回転性 天井や景色がぐるぐる回る/寝返りや起き上がりで強くなる 内耳(耳の奥)のはたらきの乱れ。吐き気を伴いやすい
浮動性 ふわふわ、雲の上を歩くよう/足元が頼りない 血圧や自律神経の変動、疲労や睡眠不足、不安や緊張、お薬の影響など
前失神感(立ちくらみ) 立ち上がった瞬間に目の前が暗くなる/すーっと血の気が引く 起立性の血圧低下、貧血、脱水、不整脈など

もちろん、きれいに3つに分かれないこともあります。「どちらかといえば、ふわふわのほう」という程度でかまいません。あわせて、いつから・どのくらい続くか・どんなときに起きるかを思い出しておくと、話が早く進みます。

すぐに受診・救急を考えたほうがよいサイン

めまいの多くは、命にかかわらないものです。ただし、脳や心臓が関係しているときは、早い対応が必要になります。次のような症状がめまいと一緒に出ている場合は、様子を見ずに救急外来の受診や救急要請をご検討ください。

  • ろれつが回らない、言葉が出てこない、話が通じにくい
  • 顔や手足の片側がしびれる、力が入らない
  • ものが二重に見える、視野が欠ける
  • 立てない、まっすぐ歩けないほどふらつく
  • これまで経験したことのない強い頭痛を伴う
  • 胸の痛み、強い動悸、息苦しさを伴う
  • 意識が遠のく、実際に倒れた

判断に迷うときは、迷った時点で救急相談の窓口に電話していただくのが現実的です。東京都には救急相談センター(#7119)があり、受診したほうがよいかを相談できます。

内科でよくみつかるめまいの背景

血圧の変動と起立性の低下

立ち上がったときに血圧が下がり、脳へ届く血液が一時的に減ると、立ちくらみが起こります。暑い時期、入浴後、食後、睡眠不足のときに出やすいのが特徴です。急がずにゆっくり立ち上がる動作は、血圧が下がりきる前に体が追いつく時間を作ります(起こり方には個人差があります)。

貧血や脱水

月経のある女性、食事量が減っている方、下痢や発熱のあとなどは、貧血や脱水が背景になることがあります。血液検査で確かめられる領域です。

不整脈など心臓の要因

脈が速すぎたり遅すぎたり乱れたりすると、ふっと血の気が引くような感覚が出ることがあります。心電図で手がかりが得られる場合があります。

服用中のお薬の影響

血圧を下げる薬、睡眠や不安に用いる薬、前立腺の薬、アレルギーの薬など、ふらつきが起こりうる薬は意外と多くあります。最近はじめた薬、量が変わった薬があれば、必ずお伝えください。

自律神経の乱れ、不安や緊張

浮動性のめまいは、睡眠不足や強い緊張が続いているときにも出てきます。動悸や息苦しさ、肩や首のこわばりを伴うこともあります。検査で異常が見つからないめまいが続く場合、こころと身体の両面から見直す意味があります。

内科と耳鼻科、脳神経内科、心療内科の分かれ目

めまいの症状から相談先を選ぶフローチャート
こんなとき 向いている相談先
原因の見当がつかない/全身のだるさ、発熱、立ちくらみを伴う/持病や服薬がある 内科(まずここで全身を確認)
回転性のめまい、耳鳴り、耳のつまり感、聞こえにくさを伴う 耳鼻咽喉科
しびれ、ろれつが回らない、力が入らない、強い頭痛を伴う 救急外来・脳神経内科(上記の危険サインを参照)
検査で異常がなくふわふわが続く/不安や動悸、不眠を伴う 心療内科・精神科

当院は心療内科・精神科・内科を標榜しており、内科として全身を確認したうえで、こころの要因もあわせて見ていくことができます。「内科と心療内科、どちらに行けばよいか分からない」という状態のまま、ひとつの窓口でご相談いただけます。

受診前に用意しておくと、診察が進みやすい情報

めまいは、診察室で再現できないことがほとんどです。だからこそ、ご自身の記憶がいちばんの情報になります。次の点をメモにしておいていただけると助かります。

  • いつから始まったか(今日、先週、数か月前など)
  • 一度のめまいがどのくらい続くか(数秒、数分、ずっと続いている)
  • どんなときに起きるか(起き上がり、寝返り、立ち上がり、人混み、空腹時)
  • 伴う症状(吐き気、耳鳴り、頭痛、動悸、しびれ、発熱)
  • 服用中のお薬・サプリメント(お薬手帳をお持ちください)
  • 最近の生活の変化(睡眠、食事量、飲酒、仕事や家庭の負担)

受診当日は、ご自身で車を運転してのご来院は避けてください。めまいの最中は、自覚しているよりも反応が遅れていることがあります。

内科での診察と、当日に行うことの例

診察では、まずお話を伺い、血圧(横になった状態と立った状態の両方を測ることがあります)、脈、体温、簡単な神経の所見、目の動きなどを確認します。必要に応じて、血液検査(貧血、炎症、腎機能、血糖など)や心電図といった検査を組み合わせます。

これらは保険診療の範囲で行う検査ですが、実際にどこまで行うかは症状によって変わり、費用も内容によって変わります。気になる場合は、診察のときに「今日はどこまで調べますか」と遠慮なくお尋ねください。

画像検査(頭部MRIなど)や、耳の精密な検査が必要と判断した場合は、対応できる医療機関をご紹介します。すべてを一か所で完結させるというより、必要なところへ早くつなぐことも内科の役割です。

当院でのめまいのご相談について

ケルソンファミリークリニック(東京都練馬区大泉学園町)は、心療内科・精神科・内科を標榜するクリニックです。内科では風邪症状や腹痛、落ち着いている生活習慣病とあわせて、めまいのご相談も承っています。

診療時間は午前9:00〜12:30、午後14:30〜18:00(水曜休診)。土日祝や年末年始も診療していますので、平日に時間が取りにくい方もご相談いただけます。予約は電話・LINE・メール・ホームページから可能で、予約なしでの受診もできます(予約優先)。

ふらつきがあって移動が不安な方のために、火・金・土の午前(9:15〜受付)に送迎を行っています(土曜は原則、当院と大泉学園駅の間)。お車の場合は提携駐車場(タイムズ大泉学園町第2・第4)がご利用いただけ、割引チケットをお渡ししています。

ご高齢で通院そのものが難しい場合は、在宅での診療もご相談いただけます。精神科領域の訪問診療については訪問診療の精神科を練馬区で探すとき|対象と費用の目安でも当院の対応範囲をまとめています。また、めまいの背景にある貧血や血圧、血糖を定期的に把握しておきたい方は、練馬区の健康診断|クリニックの選び方と費用の目安がわかるもあわせてご覧ください。

よくある質問

めまいで内科にかかると、どんな検査をしますか
問診のあと、血圧(横になった状態と立った状態で測ることがあります)、脈拍、体温、簡単な神経の所見や目の動きを確認します。必要に応じて、貧血や腎機能、血糖などを調べる血液検査、心電図を行います。頭部の画像検査や耳の精密検査が必要と判断した場合は、対応できる医療機関を紹介します。検査の内容は症状によって変わるため、どこまで調べるかは診察時にご確認ください。
めまいは内科と耳鼻科のどちらに行けばよいですか
天井が回るような回転性のめまいに、耳鳴りや耳のつまり感、聞こえにくさを伴う場合は耳鼻咽喉科が向いています。一方で、立ちくらみやふわふわ感、だるさ、発熱などを伴う場合や、持病や服用中の薬がある場合は内科が入口になります。見当がつかないときは内科で全身を確認し、必要なら専門の科につなぐという進め方で構いません。
すぐに救急を考えたほうがよいめまいはどんなものですか
ろれつが回らない、顔や手足の片側がしびれる・力が入らない、ものが二重に見える、まっすぐ歩けない、経験したことのない強い頭痛、胸の痛みや強い動悸、意識が遠のくといった症状をめまいと一緒に認める場合は、様子を見ずに救急外来の受診や救急要請を検討してください。判断に迷うときは、東京都の救急相談センター(#7119)に電話して相談する方法もあります。
受診のときに持っていくとよいものはありますか
健康保険証(またはマイナ保険証)とお薬手帳をお持ちください。服用中の薬やサプリメントがめまいに関係していることがあるためです。あわせて、めまいがいつから始まったか、一度にどのくらい続くか、どんな動作で起きるか、伴う症状は何かをメモしておくと、診察が進みやすくなります。来院時のご自身での車の運転は避けてください。
検査で異常がないのにふらつきが続く場合はどうすればよいですか
血液検査や心電図で原因が見つからないめまいもあります。睡眠不足や強い緊張が続いているとき、不安や動悸を伴うときは、自律神経のはたらきが関係していることがあります。ケルソンファミリークリニックは心療内科・精神科・内科を標榜しており、身体の検査とこころの要因を一つの窓口であわせて相談いただけます。診療は午前9:00〜12:30、午後14:30〜18:00(水曜休診、土日祝も診療)です。

執筆

田中 良恵

ケルソンファミリークリニック院長

2003年 島根大学医学部卒業。東京女子医科大学病院での研修を経て、精神科・プライマリーケア・訪問診療の領域で臨床経験を積む。アメリカ テキサス州での事業経営を経験したのち帰国。東京武蔵野病院精神科を経て、2026年6月 ケルソンファミリークリニックを開院。精神保健指定医、日本医師会認定産業医。