「体重や体型のことが頭から離れない」「食べ始めると止められない」「食べた後に嘔吐してしまう」「明らかにやせているのに、太っていると感じる」——そんな悩みを抱えているなら、それは摂食障害のサインかもしれません。
摂食障害は、食べることや体重へのとらわれによって、心身に大きな負担がかかる病気です。決して本人の意志の弱さや見た目の問題ではなく、命に関わる病気としてしっかり治療する必要があります。
ケルソンファミリークリニックは、心療内科と内科を併設した家族向けクリニック。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分です。土日祝日も診療し、オンライン診療にも対応しています。「病院に行くのは少し怖い」——その最初の一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか。
摂食障害について

摂食障害は、体重や体型へのとらわれと、それに関係する食行動の異常によって、心身と生活に支障が出る病気の総称です。主に次の3つのタイプがあります。
- 神経性やせ症(拒食症):標準体重を大きく下回るほどの体重減少と、太ることへの強い恐れ
- 神経性過食症(過食症):繰り返される過食と、体重増加を防ぐための代償行動(自己誘発性嘔吐・下剤使用など)
- 過食性障害:代償行動を伴わない繰り返しの過食
10代〜20代の女性に多い病気ですが、男性や中高年でも発症します。発症には体質・性格・家族関係・社会的圧力(やせ志向の文化)・ダイエットの経験・精神的ストレスなど、複数の要因が複雑に絡みます。
摂食障害は、適切な治療を受けずに放置すると、内科的な合併症(低体重による全身衰弱・電解質異常・心臓合併症など)で命に関わるリスクもある病気です。早めに相談することが、回復への第一歩になります。
ご本人は「太っているから食べられない」「食べたら嘔吐しないと落ち着かない」と感じていても、客観的には栄養状態が危険な領域に入っていることが少なくありません。ご家族や周囲の方が「最近やせ方が気になる」「食事のしかたがおかしい」と気づいた時点で、専門医につながることが命を守ることにつながります。
摂食障害とは?
摂食障害の中心にあるのは、「太ることへの恐れ」「体重・体型への極端なこだわり」といった認知のゆがみと、それを背景にした食行動の異常です。
神経性やせ症(拒食症) では、明らかにやせているにも関わらず、「太っている」「もっとやせなければ」と感じ、食事を極端に制限します。極端な低体重・無月経・低体温・貧血・骨密度低下などの身体症状が現れます。制限型と、過食・排出型に分類されます。
神経性過食症(過食症) では、短時間に大量の食べ物を食べる過食発作が繰り返され、その後に罪悪感から自己誘発性嘔吐・下剤使用・過度な運動などの代償行動が習慣化します。体重は正常範囲に保たれることが多く、周囲に気づかれにくいのが特徴です。
過食性障害 では、代償行動を伴わずに過食発作を繰り返します。体重増加・肥満が問題となり、自己嫌悪感や抑うつ症状を伴うことが少なくありません。
いずれのタイプも、うつ病・不安障害・強迫性障害との併発が多いことが知られています。また、摂食障害の背景には「完璧主義」「自己評価の低さ」「家族関係のしんどさ」「大きな喪失体験」などが関係していることもあり、治療では食行動だけでなく、こうした心理的背景にも目を向けていきます。
ケルソンファミリークリニックでは、心療内科と内科を併設している強みを活かし、身体面の健康状態も丁寧に確認しながら治療方針を立てていきます。
摂食障害の特徴と症状について

摂食障害の症状は、食行動・身体・心理の3つの面に現れます。
具体的な症状例
食行動の症状
- 極端な食事制限・カロリー計算
- 過食(短時間に大量の食事を食べる)
- 自己誘発性嘔吐・下剤や利尿薬の乱用
- 食べ物を隠す・他人の前で食べない
- 体重を頻繁に測る
- 食べた内容を細かく記録する
身体の症状
- 極端な低体重・体重の急激な変動
- 月経不順・無月経
- 低体温・手足の冷え
- 倦怠感・めまい・立ちくらみ
- 脱毛・肌荒れ
- 胃痛・便秘
- 低血圧・徐脈・不整脈
- 歯の酸蝕症(嘔吐を繰り返す場合)
心理・行動面の症状
- 体重・体型への強いとらわれ
- 「太っている」と感じる認知のゆがみ
- 自己評価が体重・体型に左右される
- 食事のコントロールに失敗すると強い罪悪感
- 人と食事をしたがらない
- 気分の落ち込み・不安・イライラ
本人に病気の自覚がないことも多いのが摂食障害の難しさです。家族や周囲が異変に気づき、受診につながるケースが少なくありません。
摂食障害の改善方法と治療について
摂食障害の治療は、身体の回復を最優先に、心理療法・栄養指導・家族サポートを組み合わせて進めます。タイプと重症度によって治療方針が異なります。
1. 薬物療法
摂食障害そのものを治す薬は現状ありませんが、併発している症状に応じて補助的に薬物療法が用いられます。
- SSRI:うつ症状・不安・強迫症状が併発している場合
- 抗不安薬・睡眠薬:不安や不眠がつらい場合に短期的に
- 内科治療薬:電解質異常・貧血・骨粗しょう症への対処
薬物療法だけでは不十分で、心理療法や栄養療法との併用が基本です。
2. 心理社会的サポート
- 認知行動療法(CBT-E):摂食障害に特化した認知行動療法。体重や体型への認知のゆがみを見直す
- 家族療法(FBT):特に10代の方に有効で、ご家族が体重回復の支援を担う
- 対人関係療法(IPT):人間関係のストレスが背景にある場合に
- 支持的精神療法:受け止めてもらう中で安心感を取り戻す
ケルソンファミリークリニックでは、診察のなかで丁寧にお話を伺い、必要に応じて専門機関とも連携しながら治療を進めます。
3. 学校や職場での工夫
- 昼食の状況・体重の増減を家族・医師と共有する
- 部活や仕事で過度な運動・ダイエットが求められる場合は、主治医と相談する
- 必要に応じて休学・休職を検討する
- 周囲に事情を伝える場合は、医師の診断書を活用する
4. 家庭でのサポート
摂食障害の治療では、ご家族の支えが非常に大きな力になります。
- 食事の内容・量を責めない、監視しすぎない
- 「やせている」「太っている」の言葉を避ける
- 本人のペースを尊重しつつ、医師の方針に沿う
- ご家族自身も、家族会や医療機関に相談する
- 命に関わる重症の場合は、医師と相談して入院治療も検討する
ご家族が抱え込みすぎないことも大切です。家族自身のケアも並行して行いましょう。
5. 生活全般でのセルフケア
- 規則的な食事:1日3食を少量でも摂る
- 体重を頻繁に測らない:体重計から距離をおく
- SNS・ダイエット情報から離れる:やせ礼賛の情報は回復の妨げになります
- 体調の変化に気づく:立ちくらみ・息切れなどがあれば早めに受診
- 自分を責めない:回復は行きつ戻りつ。できた日を大切に
摂食障害は、適切な治療と継続的なサポートで回復が期待できる病気です。命に関わる前に、一人で抱え込まず、まずはお気軽にケルソンファミリークリニックまでご相談ください。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分。土日祝日も診療、オンライン診療にも対応しています。