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夏の手足口病・ヘルパンギーナ・アデノウイルス予防

2026.08.05

夏に流行する手足口病・ヘルパンギーナ・アデノウイルス(プール熱)の予防には、まずこまめな手洗いと、タオルや食器を家族で使い分けることから始めます。どれも人から人へうつる感染症ですので、「うつさない・もらわない」小さな習慣を家庭に取り入れておくと、広がりを抑えやすくなります。ここでは、田中良恵院長が、ご家庭で今日からできる具体的な予防のコツをやさしくお伝えします。

結論:手足口病・ヘルパンギーナ・アデノウイルスの予防には、流水と石けんでのこまめな手洗い、タオル・食器・コップの共用を避けること、そして便やよだれ・鼻水を適切に処理することが有効とされています。

手足口病・ヘルパンギーナ・アデノウイルス(プール熱)はなぜ夏に流行する?

手足口病・ヘルパンギーナ・アデノウイルスの症状と感染経路の違いを比較した図

これら3つの感染症が夏に増えるのは、原因となるウイルスが高温多湿の環境で活動しやすく、保育園やプールなど子ども同士が近くで過ごす機会が増えるためと一般にいわれています。それぞれ症状の出やすい場所が少しずつ異なります。

感染症 症状の特徴 主な感染経路
手足口病 手・足・口の中に水ぶくれや発疹 飛沫・接触・便
ヘルパンギーナ 高い熱と、のどの奥の水ぶくれ・痛み 飛沫・接触・便
アデノウイルス(プール熱) 発熱・のどの痛み・目の充血 飛沫・接触・目やに

いずれも大人にうつることがあります。症状の細かな違いについては、ヘルパンギーナと手足口病の違いを整理した記事もあわせてご覧いただくと分かりやすいかと思います。

家庭でできる手足口病・ヘルパンギーナ・アデノウイルスの予防の基本

石けんを使った正しい手洗いの5ステップを示す手順フロー図

家庭でできる予防の基本は、外から帰ったときや食事の前、トイレのあとに、流水と石けんでていねいに手を洗うことです。ウイルスは手を介して口や目に運ばれやすいため、次の手順を家族の習慣にしておくと安心です。

  1. 流水で手全体を濡らします。
  2. 石けんをよく泡立てます。
  3. 手のひら・手の甲・指の間・爪の先・親指・手首まで洗います。
  4. 流水で20〜30秒を目安にしっかりすすぎます。
  5. 一人ずつ分けた清潔なタオルかペーパーで拭きます。

手足口病やアデノウイルスの一部は、アルコール消毒だけでは効きにくいとされています。まずは流水と石けんでの手洗いを基本にし、物の消毒には塩素系(次亜塩素酸ナトリウム)を用いる方法が一般に推奨されています。

家庭内で感染を広げないための工夫(タオル・食器・トイレ)

家庭内で感染を広げないためには、ウイルスが多く含まれる体液(よだれ・鼻水・便・目やに)に、家族が触れる機会を減らす工夫が効果的とされています。ご家庭では、次のような点を見直してみてください。

  • タオル・ハンカチは家族で共用せず、一人ずつ分ける、または使い捨てにする。
  • コップ・スプーン・食器の使い回しを避け、飲み物の回し飲みをしない。
  • おむつ交換やトイレのあとは、必ず手を洗う。使い捨て手袋があるとより安心。
  • ドアノブ・水道の蛇口・おもちゃなど、よく触れる場所をこまめに拭く。
  • 洗濯物は分けなくても構わないことが多いものの、便で汚れた衣類はすぐに処理する。

アデノウイルスで嘔吐や下痢を伴うときは、脱水を防ぐ水分の取り方も大切です。吐き気・腹痛・下痢があるときの家庭でのケアと受診すべきサインもご参照いただけます。

こんなときは受診を|大泉学園エリアで受診先を探すときのポイント

受診を考えたいのは、水分が取れない・ぐったりしている・高い熱が続く・呼吸が苦しそうなど、いつもと様子が違うときです。判断に迷うときは、無理をせず医療機関に相談してください。夏の感染症は土日や連休に体調を崩すことも多いため、受診先を探すときは次の点を確認しておくと動きやすくなります。

  • 土日祝や年末年始など、休日でも診てもらえるか。
  • 電話やLINE、Webで予約や相談ができるか。
  • オンライン診療に対応しているか(対面が必要かは医師の判断になります)。
  • 子どもと一緒に受診しやすい環境か(キッズスペースなど)。

参考までに、東京都練馬区大泉学園町のケルソンファミリークリニックでは、診療時間は午前9:00〜12:30・午後14:30〜18:00(水曜休診)で、土日祝・年末年始も診療しています。オンライン診療は通常の処方箋と電子処方箋の両方の発行が可能です。薬剤の配送サービス「とどくすり」に登録された方は薬の配送も可能です。症状によっては対面での診察が必要になる場合があります。効果や必要な受診回数には個人差があり、最終的な判断は診察した医師が行います。保育園の登園を再開する時期の目安は、子どもの登園再開の考え方と家庭での過ごし方もあわせてご覧ください。

よくある質問

手足口病・ヘルパンギーナ・アデノウイルスはどう見分けますか?

手・足・口に発疹が出やすいのが手足口病、高い熱とのどの奥の強い痛みが目立つのがヘルパンギーナ、発熱に目の充血が加わりやすいのがアデノウイルス(プール熱)とされています。ただし症状は重なることも多く、自己判断が難しいときは医療機関でご相談ください。

大人にもうつりますか?家庭内で防ぐコツはありますか?

いずれも大人にうつることがあります。看病する際は、タオルや食器を分け、こまめに手を洗うことが基本の予防になります。おむつ交換やトイレのあとの手洗いを徹底すると、家庭内で広がりにくくなります。

アルコール消毒は効きますか?おすすめの方法は?

手足口病やアデノウイルスの一部は、アルコールだけでは効きにくいとされています。手は流水と石けんで洗うことを基本にし、ドアノブやおもちゃなど物の消毒には塩素系(次亜塩素酸ナトリウム)を薄めて使う方法が一般に推奨されています。

保育園や幼稚園はいつから登園できますか?

登園の再開時期は、熱が下がって食事が取れ、全身状態が落ち着いていることが一つの目安とされています。園によって独自のルールがある場合もあるため、通っている園と、必要に応じてかかりつけの医療機関に確認すると安心です。

どんなときに病院を受診すればよいですか?

水分が取れない、ぐったりしている、高い熱が続く、呼吸が苦しそうといったときは、早めの受診を検討してください。とくに小さなお子さんや持病のある方は、症状が軽く見えても様子が変わりやすいため、迷ったら相談することをおすすめします。

執筆

田中 良恵

ケルソンファミリークリニック院長

2003年 島根大学医学部卒業。東京女子医科大学病院での研修を経て、精神科・プライマリーケア・訪問診療の領域で臨床経験を積む。アメリカ テキサス州での事業経営を経験したのち帰国。東京武蔵野病院精神科を経て、2026年6月 ケルソンファミリークリニックを開院。精神保健指定医、日本医師会認定産業医。