手足口病にかかった子どもの保育園・幼稚園の登園目安は、熱が下がり、口の中の痛みで困らずに食事や水分がとれるようになり、いつもどおり元気に過ごせる状態に戻ることが一つのめやすになります。まずはこの状態まで回復しているかをご家庭で見守ってあげてください。
結論:手足口病の登園再開は「発熱がなく、普段どおり食べられて元気に過ごせること」を目安に判断し、発しんが残っているだけで一律に登園を止める必要はないと考えられています。
手足口病の保育園・幼稚園の登園目安は?

手足口病の登園目安は、発熱がなく、口の中の痛みが和らいで普段の食事がとれ、全身状態が落ち着いていることです。厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」では、手足口病について、発しんが残っていても発熱がなく普段の食事がとれることを登園のめやすとする考え方が示されています。手のひらや足裏の発しんが完全に消えるのを待つ必要は必ずしもなく、体調の回復を基準に考えるのが一般的です。
| チェックする点 | 登園を考えてよい目安 |
|---|---|
| 発熱 | 熱が下がり、平熱の状態が続いている |
| 口の中の痛み | 痛みが和らぎ、食事・水分が普段どおりとれる |
| 全身の元気さ | 機嫌がよく、いつもどおり遊べる |
| 発しん | 残っていてもよい(他の条件を満たすことが前提) |
登園許可証や医師の意見書が必要かどうか
手足口病は学校保健安全法で一律の出席停止期間が定められた感染症ではなく、登園再開に医師の許可証を必須とするかは園によって扱いが異なります。まずは通っている保育園・幼稚園に、書類の要否や指定の様式があるかを確認しましょう。大泉学園や練馬エリアでも園ごとに様式は違うため、当院でも受診時にご相談いただけます。文書作成が必要な場合、和文の診断書の料金は5,500円(税込)で、園指定の用紙への記入で対応できることもあります。似た夏の感染症との違いが気になる場合はヘルパンギーナと手足口病の違いもあわせてご覧ください。
登園を判断する前に家庭で確認したいこと
登園を判断する前に家庭で確認したいのは、子どもが「食べられているか」「眠れているか」「元気に動けているか」という日常の様子です。数値よりも普段との比較が判断のよりどころになります。
- 朝の体温を測り、平熱に戻って安定しているか
- 水分がしっかりとれ、おしっこの回数が普段どおりか
- 口の中の痛みで食事を極端に嫌がっていないか
- 機嫌よく遊べているか、ぐったりしていないか
- 登園先が求める書類や再開のルールを満たしているか
ひとつでも当てはまらない項目があるときは、無理をせず回復を待つほうが、子ども本人にとっても集団生活の場にとっても安心につながりやすくなります。回復のペースには個人差があります。
家庭での過ごし方と看病のポイント

家庭での過ごし方でいちばん大切なのは、脱水を防ぐための水分補給と、口の痛みに配慮した食事の工夫です。口の中の水疱がしみるため食べたがらないことも多く、しみにくいものを少量ずつすすめてあげるとよいでしょう。
- 常温〜ぬるめの水・麦茶・経口補水液などをこまめに与える
- プリン・ゼリー・豆腐・おかゆなど、やわらかく刺激の少ない食事にする
- 柑橘系のジュース・熱いもの・塩味や酸味の強いものは痛みが出やすいので控える
- 発熱やだるさがあるときは、涼しい環境でしっかり休ませる
感染を広げないための家庭内の工夫も、回復期には欠かせません。
- おむつ替えやトイレのあとは、大人も子どももていねいに手を洗う
- タオルや食器の共用を避ける
- 回復後もしばらくは便からウイルスが出ることがあるため、手洗いを続ける
手足口病は大人にうつることもあり、症状の出方や経過は子どもと異なります。看病する側の体調も気になる場合は、大人が手足口病にかかったときの症状や経過も参考になります。
こんなときは受診を考えましょう
受診を考えたいのは、水分がとれずぐったりしている、高い熱が続く、いつもと様子が明らかに違うといった場合です。手足口病の多くは自然に軽快しますが、脱水や合併症のサインを見逃さないことが大切です。
- 口の痛みで水分がとれず、半日以上おしっこが出ない
- ぐったりして反応が鈍い、呼びかけへの反応が弱い
- 発熱が続き、家で休んでも元気が戻らない
- 頭痛や繰り返す嘔吐、けいれんがみられる
- 顔色が悪い、呼吸が苦しそうといった気になる変化がある
夏はほかの感染症とも見分けがつきにくいことがあります。高熱やのどの症状が強いときなど、夏に流行するアデノウイルスの症状と経過との違いが気になる場合も、迷ったら早めに受診してください。判断に迷うときは自己判断で様子を見続けず、医療機関に相談することをおすすめします。
よくある質問
発しんが残っていても登園できますか?
手や足の発しんが残っていても、発熱がなく普段どおり食事がとれて元気に過ごせていれば、登園を考えてよいとされています。発しんが完全に消えるまで待つ必要は必ずしもありませんが、園ごとにルールが異なるため、通園先の方針を確認してください。
手足口病で保育園は何日くらい休みますか?
手足口病には法律で決められた一律の登園停止期間はなく、休む日数は症状の回復具合によって変わります。熱が下がり、口の痛みが和らいで食事がとれ、元気に過ごせる状態に戻ることが再開の目安です。回復までの期間には個人差があります。
登園再開に医師の許可証は必要ですか?
許可証や意見書が必要かどうかは園によって異なります。まず通園先に書類の要否と指定様式を確認し、必要であれば受診時に医療機関へご相談ください。園の用紙への記入で対応できる場合もあります。
きょうだいや家族への感染を防ぐには?
手洗いの徹底と、タオル・食器を分けることが基本の対策です。とくにおむつ替えやトイレのあとはていねいに手を洗いましょう。回復後もしばらく便にウイルスが残ることがあるため、手洗いを続けると感染が広がりにくくなります。
口を痛がって食べないときはどうすればよいですか?
しみにくく、やわらかいものを少量ずつすすめてあげてください。プリンやゼリー、おかゆ、豆腐などが食べやすく、熱いものや酸味・塩味の強いものは避けます。食事が難しくても、水分だけはこまめにとれるよう工夫することが大切です。