ALLERGY

花粉症・アレルギー疾患

2026.05.07

「春になるとくしゃみと鼻水が止まらない」「目がかゆくてつらい」「一年中鼻づまりで呼吸が苦しい」——花粉症やアレルギー疾患は、日常生活の質を大きく下げる病気です。日本人の約半数が何らかのアレルギーを持っているとも言われ、年々患者数は増えています。

放置しても治らないばかりか、集中力や睡眠の質、仕事・学業のパフォーマンスにまで影響します。適切な薬物療法や、根本的な治療である舌下免疫療法など、選択肢は広がっています。

ケルソンファミリークリニックは、心療内科と内科を併設した家族向けクリニック。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分です。土日祝日も診療し、オンライン診療にも対応しています。「病院に行くのは少し怖い」——その最初の一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか。

アレルギー疾患について

アレルギーとは、本来は体に害のないはずの物質に、免疫が過剰に反応してしまう状態です。花粉・ハウスダスト・ダニ・ペットの毛・食物など、さまざまなものが原因(アレルゲン)になります。

代表的なアレルギー疾患には次のようなものがあります。

  • 花粉症(季節性アレルギー性鼻炎):スギ・ヒノキ・ブタクサ等の花粉が原因
  • 通年性アレルギー性鼻炎:ハウスダスト・ダニが主な原因
  • アレルギー性結膜炎:花粉などが目の粘膜に反応
  • 気管支喘息:気道の慢性的な炎症
  • アトピー性皮膚炎:皮膚バリア機能の低下と免疫反応
  • 食物アレルギー:特定の食べ物で蕁麻疹・アナフィラキシーを起こす

これらは単独で起こることもあれば、複数のアレルギー疾患を合わせ持つことも珍しくありません(いわゆるアレルギーマーチ)。

東京都の調査では、スギ花粉症の推定有病率は都民の約5割に上ります。「症状があって当たり前」と思い込まず、治療でコントロールできる病気として向き合うことが大切です。

花粉症・アレルギー性鼻炎とは?

花粉症は、植物の花粉が原因で起こる季節性のアレルギー性鼻炎です。日本ではスギ花粉症がもっとも多く、次いでヒノキ・イネ科・ブタクサなどがあります。花粉の飛散時期にだけ症状が強く出るのが特徴です。

通年性アレルギー性鼻炎は、ハウスダスト・ダニ・カビ・ペットの毛などが原因で、1年を通して症状が続きます。

症状が起こるしくみ

鼻や目の粘膜にアレルゲンが付着すると、免疫細胞が反応してヒスタミンなどの化学物質を放出します。この物質がくしゃみ・鼻水・かゆみなどの症状を引き起こします。

合併しやすい疾患

  • アレルギー性結膜炎:目のかゆみ・充血・涙
  • 気管支喘息:咳・息苦しさ
  • アトピー性皮膚炎:皮膚のかゆみ
  • 口腔アレルギー症候群:果物・野菜を食べた後の口の違和感

ケルソンファミリークリニックでは、アレルギーの原因や重症度を確認しながら、生活への影響に応じた治療方針をご提案します。

花粉症・アレルギー疾患の特徴と症状について

アレルギー疾患の症状は、アレルゲンに触れてから比較的早く(数分〜数時間)現れます。

具体的な症状例

鼻の症状

  • くしゃみが連続して出る
  • 透明でサラサラの鼻水
  • 鼻づまり
  • 鼻のかゆみ
  • 匂いがわかりにくい
  • 後鼻漏(のどへの鼻水の流れ込み)

目の症状

  • 目のかゆみ
  • 充血
  • 涙が止まらない
  • 目のゴロゴロ感
  • まぶたの腫れ

全身の症状

  • 倦怠感・集中力低下
  • 睡眠の質の低下
  • のどのかゆみ・違和感
  • 皮膚のかゆみ
  • 咳・喘息の悪化

重症のサイン(すぐ受診)

  • 強い息苦しさ・喘鳴
  • 意識がもうろうとする
  • 全身のじんましん
  • 唇・喉の腫れ
  • 血圧低下(アナフィラキシー:救急受診が必要)

花粉症・アレルギー疾患の改善方法と治療について

治療の基本は、原因の回避・薬物療法・必要に応じて免疫療法です。症状の強さや生活への影響によって、治療の組み合わせを決めます。

1. 薬物療法(対症療法)

症状を抑える薬です。花粉症の場合は、症状が出始める前から予防的に開始(初期療法)することで、シーズン全体の症状を軽くできます。

  • 第2世代抗ヒスタミン薬(内服):くしゃみ・鼻水・かゆみに。眠気の少ないタイプが増えています(フェキソフェナジン・ロラタジン・ビラスチンなど)
  • ロイコトリエン受容体拮抗薬:鼻づまり・喘息合併例に
  • 鼻噴霧用ステロイド薬:鼻づまりに最も効果的。局所作用で全身への影響が少ない
  • 点眼薬:目のかゆみ・充血に(抗ヒスタミン点眼・ステロイド点眼)
  • 血管収縮薬の点鼻:頑固な鼻づまりに短期的に
  • 漢方薬:体質に応じて併用される場合も

内服薬は症状が出る2週間前から開始すると効果的です。

2. 舌下免疫療法(根本治療)

舌下免疫療法(SLIT) は、アレルゲンを少量から継続的に体に取り込むことで、体質そのものを変えていく治療法です。

  • 対象:スギ花粉症ダニアレルギー性鼻炎
  • 方法:1日1回、舌の下に薬を含む
  • 期間:3〜5年間の継続が推奨
  • 効果:多くの方で症状の軽減が期待でき、長期の寛解が得られることもあります

花粉症の場合、スギ花粉の飛散していない6月〜11月に開始します。治療開始時には医療機関での初回投与が必要で、その後は自宅で続けられます。

ケルソンファミリークリニックでは、舌下免疫療法のご相談も承ります。

3. アレルゲンの回避・環境調整

  • 花粉症:マスク・メガネ・帽子、花粉情報のチェック、帰宅時の衣服払い、洗顔・洗鼻、洗濯物の外干しを避ける
  • ハウスダスト・ダニ:週1回以上の掃除、寝具の洗濯・天日干し、湿度管理(50%前後)
  • ペットアレルギー:寝室には入れない、定期的なシャンプー
  • 食物アレルギー:原因食品の回避、食品表示の確認

4. アナフィラキシーへの備え

重度の食物・蜂毒アレルギーなどでは、アナフィラキシーの既往があればエピペン(アドレナリン自己注射器)の携帯が検討されます。学校・職場にも周囲への周知と対応手順を共有しておきましょう。

5. 生活全般でのセルフケア

  • 睡眠:十分な睡眠は免疫のバランスを整える
  • 食事:バランスのよい食事、腸内環境を整える発酵食品
  • 適度な運動:免疫の調整に役立つ
  • ストレス管理:ストレスは症状を悪化させる要因に
  • 禁煙:受動喫煙も含めて呼吸器アレルギーを悪化させる
  • 早めの受診:シーズン前・症状が出始めたタイミングで

花粉症・アレルギー疾患は、適切な治療で症状を大きくコントロールできる病気です。毎年のつらい症状に悩んでいる方、舌下免疫療法を検討したい方、まずはお気軽にケルソンファミリークリニックまでご相談ください。大泉学園駅より西武バスにて「大泉郵便局」下車、徒歩1分。土日祝日も診療、オンライン診療にも対応しています。

執筆

田中 良恵

ケルソンファミリークリニック院長

2003年 島根大学医学部卒業。東京女子医科大学病院での研修を経て、精神科・プライマリーケア・訪問診療の領域で臨床経験を積む。アメリカ テキサス州での事業経営を経験したのち帰国。東京武蔵野病院精神科を経て、2026年6月 ケルソンファミリークリニックを開院。精神保健指定医、日本医師会認定産業医。